Loading
うちのお気に入り⑦萬御菓子誂処 樫舎(よろずかしあつらえどころ かしや)

うちのお気に入り⑦萬御菓子誂処 樫舎(よろずかしあつらえどころ かしや)

4 0

町家で頂く上品で真心のこもった和菓子

 元興寺近くにある、風情がある町家づくりの和菓子屋さんです。お持ち帰りだけでなく、ご予約していただくと目の前で和菓子を作ってくださってそれをカウンターでいただけたり、階段箪笥の素敵な座敷に上がり、少し急な階段を上がると、すてきな2階席で御菓子を頂くこともできます。
 初めてお店に伺ったのはもうずいぶん昔ですが、その時の事を今も覚えております。季節のお菓子とお抹茶のセットを頂きました。ご主人の喜多誠一郎さんのこだわりや心そのもののような、あたたかい、まあるい奈良の赤膚焼きの菓子器の蓋を開けると、中には、丹波産つくね芋と丹波小豆のこし餡を使った薯蕷饅頭が、ちょこんと鎮座されてます。餡は一日かけてさらし、さらに一晩寝かして作るそうです。

 実は、うち、もともと和菓子が苦手で、お茶のお稽古の時など、妹分の小菊ちゃんに食べてもらったり・・・でもこちらで頂いてから、和菓子に対する考え方、見方が変わりました。そのくらいうちにとっては衝撃的な出会いでした。
 あったかくて、やさしくて、包み込んでくれるような・・・そして、とても上品な甘さ、まさにそんなお味の御菓子でした。


 和菓子を頂いて感動したのはこれが初めてでした。依頼、こちらへお邪魔っしては、季節の御菓子を頂いております。それと、さすがと言いますか、お抹茶もすごくおいしくて、でもたまにはコーヒー飲みたいなとおもった時も、さすが喜多さん、すごいこだわりの和菓子に合うコーヒーを立ててくれます。
 お饅頭の上の焼き印も団扇や紅葉、季節によって違うんです~。
 うちの初リサイタル「春日大社林檎の庭での芸事奉納」の際も、おため(お祝いのおかえし)をどうしようか迷っていた時に、もう引退されましたがその時の春日さんの権宮司の岡本先生からその当時はまだ、お店も持たず、春日大社やお茶席の和菓子を注文のみ、フリーで作っていらっしゃった喜多さんをご紹介くださり、そして作っていただいた御菓子には、元林院の家紋「三つふくら雀」。はじめてのリサイタルと奉納にたいして、エール代わりにその家紋を選んでくださって。喜多さんの粋な計らいに勇気を頂きました。
「真心のこめて育てられた素材を和菓子に引き出す」を信念に2009年にオープンされて今は、すっかり人気店になり、夏場はかき氷なんかも出されていつも行列ができるほど。でも、お持ち帰りもできますんで奈良に来られたらぜひ。ご賞味いただければ幸いです。おおきに~

Happy
Happy
0 %
Sad
Sad
0 %
Excited
Excited
100 %
Sleepy
Sleepy
0 %
Angry
Angry
0 %
Surprise
Surprise
0 %

Average Rating

5 Star
0%
4 Star
0%
3 Star
0%
2 Star
0%
1 Star
0%

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

%d人のブロガーが「いいね」をつけました。